房総に加古川線と粟生線を見た キハに揺られて久留里線

千葉県房総半島にある非電化ローカル線「久留里線」
今となっては首都圏で数少ない非電化路線でキハ30形、キハ37、キハ38と言った既にここでしか走っていない国鉄型気動車が現役な貴重な路線です。そんな路線ですが遂に置き換えが決まりまして、かつてキハ37が走っていた加古川線沿との縁を感じつつ訪ねてきました。
久留里線木更津駅
久留里線は内房線の木更津駅より始ります。木更津は千葉市から内房線に揺られて40分くらいの街。東京から千葉が総武快速線で40分ちょっとなので東京まで総武線直通快速で80分ちょっとでいける。距離が異なってくるが東京駅を大阪駅とすれば千葉が三ノ宮か神戸、木更津は加古川と言った感じだと思う。それは沿線の雰囲気からも感じ、東京から千葉は一面の市街地と住宅地の中を駆け抜ける一方、内房線にはいり蘇我を過ぎると浜手にはコンビナートや製鉄所の高炉が見えたりする一方、内陸側は住宅地もあるが田畑もそこそこあって郊外の様相を呈している。大阪から走ってきた新快速が大久保を過ぎた途端に田んぼと畑の中を走る感覚に似ている。

さて久留里線ですが、木更津駅を出発する線形も加古川線に似ていて加古川線が大阪側に向けて出発するのと同じく千葉側に向けて出発して分かれていく。乗車した列車は木更津駅9:15発上総亀山行き927D列車で上総亀山方からキハ38+キハ37の組み合わせ。乗車したキハ37の車内は地元住民のほか鉄道ファンや帰省客の姿も見られたものの長いロングシートにはまだ隙間も見られる状態であった。途中駅で徐々に減っていき途中の馬来田で目立って減った。途中横田で下り列車と交換。ついこの春まではタブレットの交換が行なわれていた。
久留里線と国道410号線久留里線はほぼ全線が国道410号線と並行し何度か交差する。また、東京湾アクアラインや館山有料道路、首都圏中央連絡道路など道路網が急速に充実している。乗っていると分るが、キハが車と併走しても信号がない限り大抵は列車が抜かれていきます。列車そのものもエンジンの換装は行なわれて強力になっているものの、全力で走っている様な気配は感じられずのんびりとした感じが強い。
(さらに…)

地方鉄道の活性化のルート×2→粟生線

昨日の続きのような内容です。
昨日の文章の後半は中盤で地元の参加やファンの獲得について触れながら最終的に結論どっかに話が飛んでいたようなところがあったので改めて記そうと思います。

地方鉄道を利用する人を3つに分類してみようと思います。
1つに、「地元(沿線)住民」2つめが「来訪者」3つめが「(鉄道)ファン」としてみました。
ちょっと極端なのですがわかりやすいんじゃないかともいます。
今回はこの中で来訪者とファンについて考えてみようと思います。先に行ってしまうとこれが地元住民の利用にも繋がると考えられるからです。

来訪者 つまり沿線外からの利用者は路線沿線の観光地や買い物を訪れることを目的とする。わかりやすい例で言えば南海高野線の橋本より南の区間や元来の神鉄有馬線などがそうである。行楽地への旅客を見込んだり観光地に来てもらうために作られた路線です。いわばそれは路線が観光ルートになっていると言うことです。元々観光地的要素の強い地域では観光地までのルートや周遊エリアが定まっていたり、地域内での観光列車を走らせたりして鉄道など交通機関が自然と組み込まれていることが多い。
ではここで昨日あげた和歌山電鐵と伊賀鉄道はどうか・・・
いずれの路線も地域を巡るマップやスタンプラリーなどを駅で配布したりHPでダウンロード出来るようにして路線とともに地域のスポットや名所、名物を巡れるようになっている。特に和歌山電鐵は乗り放題切符とスタンプラリーを組み合わせるとともに、タマ駅長や楽しい電車と組み合わせて観光客を楽しませる工夫が出来ているところが好印象です。
鉄道を組み込んだ見て行って体感し楽しめるルート(マップ)を作りお客に提案するのは元々効果的だと思います。

おもちゃ電車車内和歌山電鐵スタンプラリーマップ

(さらに…)

伊賀鉄道と和歌山電鐵に見る地方鉄道の姿勢

先日行って来た伊賀鉄道。GWに載ってきた和歌山電鐵。
それぞれ大手私鉄のローカル線で赤字により廃線の危機に瀕した路線である。南海電鉄貴志川線は岡山電気軌道の支援により和歌山鐵鉄として存続し、今はタマ駅長をはじめとした観光資源と個性あふれる電車、地域観光資源を組み合わせて注目され乗客を増やした。
伊賀鉄道は近鉄伊賀線は上下分離で施設と車輌の保有は近鉄(※現役車は伊賀鉄道保有)が、運転は伊賀鉄道が行う。但し伊賀鉄道そのものも社章を見て想像できる様に近鉄連結子会社でそれに伊賀市も出資している。(wikiより)
伊賀鉄道は近鉄の出資が多いので近鉄色が濃いかといえばそうでもなく、実際乗ってみると地元のローカル線である。特に東急より導入された200系の車内は元が東急とうこともあるが実に地元の鉄道とした感じが伝わってくる。

ふくにんラッピング電車伊賀鉄道200系

いずれの鉄道も全てではなくても車内を少しでも快適に、おもてなしを感じさせる工夫がある。和歌山の場合タマ電車やおもちゃ電車などがそうであるし伊賀鐵道の場合一部シートをクロスにして一部区間では案内放送がかかる。特に印象に残ったのは上野市駅の案内放送しているおばちゃんです。いわばどこの町にでもいる元気なおばちゃんが駅の案内放送と改札を兼業しているのには驚いた。無人駅が多い中、市の代表駅?である駅で親しみやすい人が居ると言うのはとても安心できる。通学途中の高校生に声をかけたりして町、そして人の生活に鉄道が溶け込んでいるのがとても印象的だった。

(さらに…)

播中満開の桜をバックに加古川103

桜と加古川線シリーズ?
播磨中央公園の満開の桜をバックに加古川を目指す103系3550番台
満開の桜の播磨中央公園と加古川線
午前中は加古川標準色の103系と125系の運用でした。ラッピング車は夕方まで運用無しとのこと。

明日は粟生線の未来を考える市民の会の総会が10時よりおの陶芸館アルテで行なわれます。
粟生線に限らず北播磨の公共交通のあり方を考える良い機会だと思います。
鉄道の持つキャパシティと価値 バスが持つ柔軟性と可能性 バスだって停留所の整備や歩行者環境を良くすればもっと魅力的になると思うし鉄道もインフラとしてみればもっと利用出来る価値があると思う。今一度見つめ直すべきだと思います。

にほんブログ村 鉄道ブログへにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 兵庫 その他の街情報へ

PiTaPa履歴で見る神戸電鉄粟生線への貢献

普段からPiTaPaを持っているのでなるべく鉄道、特に私鉄線を利用するようにしています。神戸市交通局や大阪市交通局ではちょっとした割引があったりしますし、他の加入会社線でも区間指定などをすると割引があったりして知っていると便利なのです。

西脇多可方面から大阪方面へは中国ハイウェイバスが便利なのですが、最近は粟生線の問題やPiTaPaが使えるので多少時間かかっても神鉄粟生線経由で神戸、大阪方面に出るようにしています。大阪、特に難波からは阪神なんば線ができてから便利になりました。ちょっと神戸によっていたいなと思った時に気軽に下車できる便利さがいいです。阪神線経由の場合、仮に三宮で降りてもちょうど運賃の区切りなので割高にならないのがありがたいです。
ということで昨年末から時々利用しているのをPiTaPaの履歴で見てみました。


1月

鉄道利用合計 1,417円 うち神戸電鉄 760円
PiTaPa1月

2月

鉄道利用合計 6,799円 うち神戸電鉄 3,840円
PiTaPa2月

3月

鉄道利用合計 2,780円 うち神戸電鉄 1,840円
PiTaPa3月
(さらに…)

粟生線活性化シンポジウム ラクダ理事長および協議会座長の話を中心に考えること

思いのほか来場者が多くてよかったと関心の高さが伺えてよかったです。

粟生線活性化シンポジウム

では中身はと言うと・・・

全体的にいうとシンポジウムとして一般に公開する形式をとったものとしては非常に中身のある話だったと思います。しいて言うなら時間が足らないですね。

前提条件をつけた理由は、ラクダの岡理事長の話を除いては恐らくこれまでも活性化協議会で話されてきたことじゃないかと思うからです。普段どれだけ活動が知られているか(当方もまだまだですが)によるのだともいますが、このシンポジウムは今回だけの単発ではなくもっと市民を巻き込んで続けていく必要があると思います。今回の内容であればこれまでの活動&成果報告といったところだと思います。もっともその活動成果として運輸実績では23年は乗客は下げ止まり感、施設面ではパークアンドライド駐車場の増設、粟生線各駅から三宮まで500円(500円×4枚)企画切符などの発売があるのだと思います。

つくづく感じたことといえば、商店街や自治会など住民側の活動と電鉄、行政の相互関係がイマイチな感じです。特にいえば神戸電鉄と自治体ですね。今回も「神鉄への補助金額は廃線よる固定資産税の減少額を基準としている」や「特定の財源が国から降りてきているわけではない・・・」「一定の人口の中での神姫バスとの競合」を理由に支援についてこれ以上できないような発言をされていました。分からないわけもないが、土井座長が交通インフラとして道路と一体に考えられないかや岡理事長の公設民営の考えについての答えになっていないように思います。

現状の神鉄側の動きというのは運行会社としてはプロであっても赤字路線の活性化&経営という点においてはもっと学ぶ例があるのではないかと思いますし行政側もお金のことはあるもののそこは積極的に変化を促す努力が必要ではないだろうか。住民側や有志が何とかしたくても現状の神鉄ではどうも景気の良かった時の経営体制というか保守的な感触がします。隣の北条鉄道や各地の活性化ローカル線のように地元の活動を柔軟に受け入れたり支援するようにしていった方がようのではと思います。行政についても頑なに上下分離を拒否するのではなく、老朽化した駅舎を買い取るなどして地域の拠点として公民館や道の駅みたいな施設や市の出張所や図書館などを併設してもいいんではないだろうか。シンポジウムでも出ていたがイオンの隣に何故駅が無い?ですよ。満杯になることの無い駐車場の有効利用、神姫バスとの接続改善、買い物利用の向上といいことずくめだと思うのですよ。

(さらに…)