交通

粟生線支援は復活への始まり 都市ライフラインとして活性化を

粟生線の存廃問題について兵庫県が神鉄に対して無利子で貸付する支援策が決定したそうですね。

これにより今後数年間については路線の運営と活性化事業についても存続できそうな予感です。

もっとも、無利子での貸付というのは「存続を前提とした運営の足がかりみたいなものでこれで安泰では決して無いということです。」

肝心なのはこの40億円といわれる貸付金をどう使うかですね。

単に電車を走らせるためだけなら無駄金です。貸付と言えど公費と投入するわけですから透明性があり将来にわたる存続に繋がる使い方をしなければ意味はありません。例えばハード的には老朽化した設備の更新、駅の活性化、割引切符の販売箇所の増設、車輌の更新などなど。

粟生線が従来の鉄道線と異なるのは都市近郊の通勤路線であるところです。確かに過去にも通勤通学路線の廃止はありましたが比較的地方都市や都市から離れた路線でした。一方神鉄は有馬温泉など観光地はあれどその本質は通勤通学路線です。

地方のローカル線はもともとの沿線人口が少ないことから日ごろの利用もさることながら路線や地域の特色を生かした活性化がひとつの鍵となってきます。

一方で粟生線のような通勤通学路線の場合、日ごろの利用そのものが重要であり鉄道が日常生活でどれだけ使える存在か鍵となってきます。もちろん鉄道を使って生活が営める環境というのも重要です。なのでイベントも重要ですが鉄道が快適に、そして駅など拠点がどれだけ充実させていくかが重要になります。

現時点で粟生線の駅で拠点として充実した設備がある駅はどれだけあるのだろうか。大手私鉄やJRが駅設備を充実化させて街の拠点として鉄道を利用する人しないひとでも使ってもらえる空間を提供している一方で今の粟生線にはそうした駅は小野駅くらいしかないように思う。

もっとも駅ビルの建設とかになると規模が大きすぎるし土地が限られれると難しい、そうしたところは既存の駅周辺の商店や空き地の利用、パーク&ライド設備の整備などが必要となってくるのではと思う。PiTaPaに加入しているので鉄道利用者を割引や神戸市営地下鉄のように乗車回数に応じて運賃を割引なども必要になってくると思う。

そして鉄道事業とともう自治体側も鉄道利用がしやすい都市環境を構築していく必要があるだろう。鉄道連絡コミバスや沿線から離れたところからの利用者のための駐車場、そして環境対策として電気自動車の充電設備などもあるといいと思う。電気は鉄道線の電気を利用するのも手だし太陽電池を駅に張って利用するもよし。うまくすれば環境都市としてモデルになれるのではないかと思う。

鉄道をそれだけで見るのではなくライフラインの1つとして考えて都市を構築すれば面白い街ができるのはないだろうか。

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神戸電鉄粟生線活性化シンポジウム

神戸電鉄粟生線活性化シンポジウム

三木市文化会館小ホール 

[googlemap lat=”34.795541″ lng=”134.991269″ align=”undefined” width=”300px” height=”150px” zoom=”15″ type=”G_NORMAL_MAP”]兵庫県三木市福井1937[/googlemap]

北条鉄道フラワ2000-3動画と粟生線活性化シンポジウム

先週の22日に撮った北条鉄道の車窓映像です。

区間は北条町から法華口と田原から網引の少し手前まで

この北条鉄道の映像ですが、車輌は元三木鉄道のミキ300-104のフラワ2000-3です。三木鉄道当時の車体色で今も走っております。さすがに社章は北条鉄道になっております。

車輌や走りっぷり、駅の雰囲気は昨年秋に乗った若桜鉄道と似たような雰囲気があります。違うといえばこちらはJRと線路が繋がっていないことと丘陵地はあっても山はそれほど無いというところでしょうか。

もし鍛冶屋線が残っていたらJR乗り入れがあって終点に近づくと山がちになるという北条鉄道と若桜鉄道が合わさった感じになったのではと思います。

変わって神戸電鉄(神鉄)粟生線の話

25日に三木市役所で2月19日に三木市文化会館で行われる「神戸電鉄粟生線活性化シンポジウム」(主催:神戸電鉄粟生線活性化協議会)の案内を頂いてきました。

神鉄粟生線活性化シンポジウムチラシ神鉄粟生線活性化シンポジウム裏

シンポジウムでは粟生線活性化協議会座長であり京都大学大学院の土井勉特定教授が基調講演をされ、取り組み報告には岡山市を拠点に次世代路面電車交通(LRT)を中心とした新しい都市交通の普及や啓蒙活動を行っておられるRACDAの活動が紹介される予定となっています。

(さらに…)

北条町発粟生経由電鉄三木

粟生線の未来を考える市民の会の世話人会に参加するため三木に行ってきました。

今回は西脇市発ではなく北条鉄道北条町駅からスタート

北条町駅元三木鉄道ミキ300形ことフラワ2000-3とフラワ2000-1

たまたま乗ったのは先の三木鉄道廃止でやってきたフラワ2000-3

あちらで現役当時になれず今乗れたのは嬉しいような悲しいような気持ちです。

北条鉄道は本線の加古川線が電化され、三木鉄道が無い今となっては東播磨唯一の非電化路線です。前は当然のように気動車だっただけにどこか懐かしい乗り心地と車窓を感じました。ローカル線で乗り心地はどうなんだろうと思いましたが、速度をそんなに出さないからかそれほど悪いとは感じませんでした。途中今では少なくなった第4種踏切をいくつか通過し北条鉄道木立のトンネルと第4種踏切木立のトンネルをくぐり抜けたりしつつ粟生へ。

加古川を渡る神鉄1100系1121F粟生ではしばしの時間に粟生線の加古川橋梁を渡る列車を撮ったが、カメラトラブルで1枚だけ。

その後駅に戻って集まりがある最寄の電鉄三木まで神鉄に乗車。相変わらず空気な乗車率。末端区間なので仕方ないといえばそうなんですがどうにかならないものか。

美嚢川を渡る1150形1151F三木に到着し少し時間が合ったので美嚢川を渡る橋梁横で撮影

その後世話人会へ

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山陽、阪神関西私鉄3月20日ダイヤ改正

2012年春の関西私鉄ダイヤ改正

今回の目玉は

1.新開地発奈良行き快速急行の運転(土休日)

2.阪神なんば線大物~千鳥橋の平日日中を通過運転に

3.近鉄本数大幅削減

山陽電鉄も合わせてダイヤ改正をするようですが、直特1本の増発と発着時間の変更、新開地発の快速急行に接続(2本)と小幅な改正になる模様です。

三宮駅東口もダイヤ改正に合わせて供用開始となっています。

恒例の山陽ラッピングトレイン、阪神も今年は清盛ラッピングをするのでラッピングの競演が見れそうです。

新開地発お快急はやはり阪神車なんだろうかな そうだろうな

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粟生線支援策 なぜ神戸高速の話が出てこないのか ほか身近な支援案

28日に開かれた年内最後の粟生線存続戦略会議

前々からここ記してきた通り県がまとめることになりましたね。

もともと市民病院の存続問題や前々からいわれていた財政状況からすれば三木市や小野市といった市レベルでどうにかなる問題じゃないと思いますし、複数市にまたがる問題であるなら県が調整役に回るなり音頭をとるのが当然とまでいかなくてもそういう役回りなのではないかと思います。

ただこれまでの県の姿勢を見ると、特に知事の発言を見ても高速道路についてはいろいろ言ってはいるものの鉄道事業についてはあまり関心は無いような気がしてなりません。県も財政に余裕があるわけではないですので自腹をきるようなことは極力さけたいということはあるのかもしれません。ただ、「県が主導する=県がお金を出す」必要は必ずしも無いと思います。

休日夜の小野から粟生はまさしく空気輸送

休日夜の小野から粟生はまさしく空気輸送



というのは・・・

神戸高速があるじゃないか

今回不思議だなと感じたのが、神戸電鉄ほか阪急阪神HDや山陽電鉄、神戸市が株主の神戸高速鉄道を利用するという話が殆ど出てこないこと。

というのは、同様に利用者の伸び悩みで経営状況が悪化した北神急行では、鉄道施設を神戸高速鉄道に譲渡して北神急行を第2種鉄同業者、神戸高速鉄道を第3種鉄道事業者になって鉄道施設保有に関係する負担を軽減する役割をになっている実績があり。また、山陽の舞子公園、阪神岩屋駅などについても補助金の受け皿や負担軽減のために施設の保有などを行っている。

もともとは阪急・阪神・山陽・神戸電鉄の路線を繋ぐ連絡鉄道として誕生した鉄道であるが、第3セクター鉄道の利点を生かした運用がなされている。

それならば、なぜ株主に名を連ねている神戸電鉄の事業について支援の受け皿や支援策の1つに出てこないのかは謎である。

もしかすればここが大きな問題なのかもしれない。

神戸高速鉄道の大株主は阪急阪神HDであり、仮にも粟生線の鉄道施設を購入するとなると68億円の費用が必要になる。そうなれば少なくとも阪急阪神HDも支援せざるを得ない状態になるだろう。もちろん神戸市も同様に。神戸市を除く沿線自治体は株主ではないので個別に支援策をすることになると思われる。

ここで気になることがもうひとつ、北神急行の場合に施設を譲渡とある。これはどういうことなのだろうか? 無償?金銭的に?その額は? そのことは粟生線の支援にも役立つように思う。

いずれにしても神戸高速鉄道を受け皿にすれば小野市の市長の言う阪急阪神HDの支援を引き出すことは可能になるかもしれない。

さて、ここまでは支援をどのような機構を作って行っていくのがいいのかについて述べてきました。

ここからはもっと身近な支援について (さらに…)