お金を出すだけが粟生線の支援ではない
先日新聞に載った小野市の市長が阪急阪神HDが粟生線の満足のいく支援をしない場合はびた一文出さないとの趣旨の発言をされたことに対する私の考え。
矛盾しているんですよね。都市設計という時点で新しい市立病院の建設地を国道175線沿いという鉄道の便を考えていないような場所に作っている時点で。そもそも利用者が増えれば支援金を出すことは無いのです。病院に行こうとする人が鉄道を利用するとは考えなかったのか疑問でなりません。
鉄道は交通機関である以上に、人の足であり都市の一部です。つまり都市計画の一部に取り込まれなけばなりません。
都市計画を民間がするのであれば市に責任はないかもしれませんが、実際の都市計画の基本は行政が司るわけです。既に幾度も述べてきましたが、公共交通の利用を促進する政策を採らなければ幾ら補助金を出しても底なし井戸に捨てるようなものです。これはあくまで個人的な予想に過ぎませんが、阪急阪神HDの立場からすれば行政側が都市政策などの政策を示さなければ、民間企業の立場からして赤字の粟生線の支援を求められても難しいのではないかとも思います。
行政が都市計画などの基盤や関係機関の調整を、鉄道インフラや住宅誘致、サービスの提供で鉄道会社とそれぞれが出来ることを協同して取り組むこと必要ではないかと思います。
そう考えると粟生線存続戦略会議を脱退するという姿勢は、甚だ残念であるし無責任といえると思う。戦略を会議する場に合って自分たちはいうこと言ったから退場するではこれからの戦略をどのように立てるつもりなのか疑問である。
決して行政がお金を出したからといって乗客は乗りません。乗ってもらえるような仕組みやサービスをしないことには意味はありません。
ここに来ていろいろな民間団体の動きが見えてきた一方で行政側の動きが遅いのが影響が出てくるのでは気がかりです。